伝統的な土蔵造りの塩の蔵「塩元売捌所」
三津1
建築主の宮崎芳五郎は、この建物の斜め向かいの建物(宮崎家)で明治22 年より薬品販売業を営んでいました。
大正2 年からは塩元売捌人も兼任するようになり、同11 年には塩元売捌所の代表者となります。
蔵は、本来ならば内部の環境を一定に保つため、さらには防火のため開口部を小さくとりますが、
この建物の一階は、荷物の出し入れが頻繁だったのか出入り口は大きく開いています。見上げると、地棟には
「神武天皇即位紀元二千五百九十一年十二月吉日建之 宮崎芳五郎達治 大工 大沼佐吉」
と墨書きされていました。上棟の日付や建築主、棟梁の名であります。
また、地棟を支える柱の上部には、小さな社とともに厳島神社地鎮祭のお札が添えられています。
このような墨書きを目にすると、建物に関わった人々の真剣な思いを感じます。
■松山市三津1 丁目9-23
参考文献:三津の古建築ものがたり